2010年10月9日 のアーカイブ

建設国保問題 

2010年10月9日 土曜日

 9月9日に全国建設工事業国民健康保険組合に是正改善命令が出されてから1か月が経つ。私は昨年の夏頃からこの問題の解決に向けて東京都や厚生労働省そして北海道の関係者と解決に向けて取り組んできた。そもそもこの事件は工事業国保が、本来加入資格のない人を多数加入させて国庫補助金を不正に受け取っていたことが問題である。

日本は国民皆保険制度である。我々は大企業の従業員などの健康保険組合、公務員の共済組合そして市町村などの国民健康保険組合などに加入して医療保険の適用を受けている。国保組合の歴史を見ると昭和13年旧国民健康保険法が施行。地域住民を対象とする普通国保組合(現在の市町村国保)と、同一事業・同種の業務に従事する者を対象とする特別国保組合(現在の国保組合)を制度化。いずれも任意設立であった。

昭和23年市町村国保を原則化。市町村が実施しない場合には、国保組合の設立を認可。

昭和34年新国民健康保険法が施行。全市町村に国保事業実施を義務づけた。ここで新たな国保組合の設立は原則認められないことになった。

しかしその後特例的に建設国保(土木建築関係の国保組合)を認可した。その理由としては当時、本来被用者ではない大工・左官等の一人親方についても、日雇い健康保険法を擬制的に適用していたが、これらのものの適用除外を内容とする制度見直し案に対し、市町村国保に移ると保険料が高くなるとして、労働組合が激しい反対運動を展開したためその代償として国保組合設立を認めるとともに特別な補助をおこなうとしたものであった。

国保組合には他に医師組合や歯科医師組合、薬剤師組合などもある。一覧表を見てみると中には京都花街組合や東京芸能人組合というのもある。東京芸能人国民健康保険組合のホームページを拝見すると戦後の混乱期の中で当時の大物芸能人の方々が苦労して設立までこぎつけた経緯がわかる。

このようにさまざまな国保組合があるが工事業国保の運営には多くの問題があった。ずさんな運営に対して何とか正しい方向に直していきたいという方々の熱意を受けて私も努力させていただいた。その最中に逮捕されたが独房で朝日新聞の工事業国保の記事を見た時はこれで改善に向けて動き出すなと思い。そしていよいよ改善命令が出された訳であるが今後の見通しとしてもし解散になるとなるとこれでは本末転倒である。建設業が厳しい中、この制度がなくなることにより保険の適用を受けられなくなる方が出てくるのは避けなければならない。関係者の意見を聞きながら私も出来る限りいい方向に向けて努力をしていきたい。

今日の記事でNHK記者が捜査日を漏えいとの記事が出ていた。工事業国保を改善に向けて動かしたのはマスコミの力であった。マスコミの力は大きい。使い方を間違えると大変なことになる。この問題については別の機会に自分の考えをお話ししたい。