死刑制度について

 昨日、テレビ東京の番組で死刑制度についての特集番組が組まれていた。千葉法務大臣が大臣辞任前に2名の死刑囚の執行を行った。私はつい最近まで死刑制度は絶対に存続すべきと考えていた。強盗殺人や無差別殺人などによって殺された遺族の気持ちを考えると死刑制度は廃止すべきではないと考えていたからである。そして犯罪の抑止力足りえると考えていた。

 しかし最近は多少違う考えを持つようになった。そのきっかけはやはり自分自身が逮捕され検察、司法の現状に関心を持つようになったからである。検察や裁判所も神様では無い。人間であるから時には間違いもある。死刑は一度執行してしまうと取り返しがつかない。もし死刑囚が冤罪だったら大変なことだからだ。

 私が東京拘置所にいた時の房はD棟11階の1室というところであった。取り調べの時にはドアから一番近いので他の房の前を通ることはない。しかし運動場に行く時やお風呂に行く時には他の部屋の様子を見ることが出来る。もちろんあまりジロジロ見るわけにはいかない。喧嘩のもとになるからだ。たまたまテレビを見ている房があった。一つだけではなくいくつもの部屋で見ていた。全部で66房のうち5房くらいだったかと思う。後で知ったのだが拘置所でテレビを見ることが出来るのは確定死刑囚だけだそうである。今でもテレビを嬉しそうに見ていた死刑囚の顔が思い出される。

 私は高校時代に寮生活を送っていたが1年生の時は100人部屋で2段ベットが50個並んでいる部屋で寝る。まあ部屋というよりは体育館に2段ベットが並んでいる軍隊のような所だと想像してもらうといいかもしれない。1年生の時には部屋でテレビは見ることは出来なかった。見るためにはテレビ室というところに1台あるのでそこで見るしかない。1台しかないのでチャンネルはその場にいる者の力関係で決まっていた。死刑囚も含め長期拘留者には決まった時間に見ることが出来るようにして刑務官に負担がかからないような方法でテレビを見ることが出来るようにしてもいいのではないかと思う。

 昨日のテレビに出演していた元刑務官は「死刑制度は必要である。死刑制度を存続しているうえで死刑の執行を行わないのが一番いい状態ではないのか」と語っていた。犯罪抑止力については本当に効果があるのかもっと検証が必要であるが少なくとも遺族感情への配慮という点において考えると死刑制度の廃止は時期尚早というのが今の世論である。私は死刑に関して現段階では動かぬ物証があり明らかに犯行が立証されているもので本人も納得しているものにのみ執行するべきと考えている。

この問題について廃止の結論を出すのはまだ難しい。

コメントは受け付けていません。