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牛乳の海外戦略

2010年10月21日 木曜日

  酪農の所得補償制度をどのように構築していくのか。大変大きな課題である。

 牛乳の消費量は年々減少している。昔は貴重な栄養源として牛乳は国民の健康を守っていたが今は他の代替飲料の普及もあり牛乳離れが進んでいる。給食での消費量も少子化で減っている。

 一方、そうした状況の中で13億の市場を持つ中国への牛乳の輸出戦略をどのように練っていくかも考えていかなければならない。先月、農林水産省は中国向け乳製品の輸出再開に向けて当局との交渉により再開が可能になったと発表した。しかし数量はまだまだ少ない。粉ミルクで2044トン。牛乳で102トンである。ちなみに香港へは2000トン輸出している。

 中国では牛乳を飲むよりも豆乳を飲んでいる。上海で病人に持っていくものとして牛乳を持っていくこともあると中国にいた人から聞いた。まるで昔の日本に似ている。  

 牛乳を含む乳製品は日本で口蹄疫やBSEなどの発生が起きた場合輸出がストップするので中国で現地生産したいところであるが昨今の暴動騒ぎにも見られるようにチャイナリスクが影を落とす。

 やはりここは地道に輸出を増やしていくために官民が一体となって増加に向けて取り組んでいくことが大切である。

 農林水産省の担当者からヒアリングをしてみるとチルド牛乳を明治が輸出していたが現地の冷蔵ネットワークが発達していないため食中毒などのリスクが高いために止めたそうである。輸出はロングライフ牛乳が中心となる。

 最近、粉ミルクを扱いたいという中国人からの依頼があった。やはりメラミン事件以来、日本製への信頼が厚いのであろう。メラミン事件とは2008年に中国の三鹿ブランドの粉ミルクを飲んだ乳幼児達に腎臓結石の症状が見られた事件である。中国ブランドへの不信感が日本製購入へと向かっている。2008年の香港への輸出量は1300トンから4100トンに。中国への輸出も1000トンから2000トンへと急増している。中国へ帰るときにもお土産としてずいぶん買っていくそうなので実数はこれ以上ということだ。

 MADE IN JAPANへの信頼は厚い。

 乳製品にもこの信頼があるのである。輸出増加に向けて予算の確保等に取り組んでいきたい。