検察に死の花束を捧ぐー柴野たいぞう

ずいぶんと衝撃的なタイトルである。

著者は元衆議院議員の柴野たいぞう氏。新生党で一期務めた方である。今はもうこの世にいない。一審判決を前に自ら命を絶ったからである。

柴野たいぞうさんとは早稲田大学の学生時代に何度かお会いしたことがある。

当時、私は新生党の学生部に所属しており、そこに柴野事務所に行っている学生がいたからだ。柴野さんの印象は「山師」という印象を受けたが、そのイメージは変わらなかった。衆議院議員を一期務めた後、実業の世界に身を投じたようであったが、前回の参議院選挙に全国比例代表区で立候補していたのを見て驚いた。だが、もっと驚いたのは特捜部に逮捕された時であった。

罪名は「電磁的公正証書原本不実記録」である。罪の内容はたいした内容ではない。そしてこのブログをご覧の皆さんも、柴野氏が国会議員だったことを知っている人、そして柴野氏自身のことを知っている人も少ないと思う。しかし拘留期間は長期にわたった。なぜなのか。

狙いはずばり別にあった。

「大物」への階段だったのである。

検事「和歌山の海岸の砂に何か埋めてきたんじゃないか」

柴野「ばからしい」

といった下りが本書にあるが、二階元大臣を捕まえたい特捜部の狙いがわかる。

また本書88ページには

検事「民主党のネタ。逮捕できるぐらいのネタが欲しい。時効はダメだ。関わった人が特定できるとか、証拠があるとか。」

柴野「まったく呆れる」

という攻防もあったそうだ。

三五館という出版社から出ている本であるが、書店にはあまり並んではいない。

しかし、特捜検察の手口や拘置所の実態を知る上では一級品の本である。

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