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連立離脱騒動の背景

2012年3月31日 土曜日

一昨年の社民党の連立離脱に続いて、国民新党の亀井代表も連立の離脱を表明した。

しかし、所属議員8名の態度が割れており、6名が連立離脱に反対している。普通であれば、党代表が決定した事に反対しているので、離党し、新党結成をして連立に新たに加わることになるが、国民新党の場合には、党代表の方が追い出されてしまいそうな形になっている。

連立政権の解消と言うのは、双方にとって重い決断だ。国民新党所属議員の連立離脱反対派は、政権の中にいて政策を左右する権力を維持していくことが、政治家にとってやりがいのある仕事なので、どうしても政権側にいたいという事だと理解する。(大臣ポストに1名、副大臣1名、政務官2名と所属議員の50パーセントが政府の一員である)

自由党が小渕政権から連立を離脱する時には、保守党と分裂する事になった。保守党に行った連立離脱反対派は①政府のポストに就いており仕事をしたい人、②選挙区で勝ち上がるために公明党との連携が欠かせなかった人、である。連立離脱賛成派は、小沢氏が連立政権を組むに当たって国民に約束した事が果たされないのであれば解消するしかないという考えに同意した人、比例で当選しており党の意向に沿うことが生き残れると考えた人、であった。

今回の亀井代表の連立解消のスタンスは、自由党の時の小沢代表と似ている。当時の自由党も、保守党に行った人が26人、残った人が24人という結果であったので、実は、小沢氏の意向に従わない議員の方が多かったのである。意外と思われるかもしれないが、政権の魅力と選挙区事情というのは、そのくらい影響の大きいものである。国民新党所属議員にも、それぞれ理由があるであろう。

自由党分裂後の所属議員も、自由党に残った議員と、保守党から保守新党そして自民党に行った議員を比べて、どちらが政治家として正しい選択だったのかと分析することは難しい。信念に生きることと、政治家として仕事をすることは、時として矛盾することがあるからだ。郵政法案に反対した後に自民党に戻った政治家と、国民新党を結成した政治家と、どちらが正しかったのであろうか。これを比べるのは難しいことである。

今回の件を複雑にしているのは、国民新党の1丁目1番地の郵政法案の是非を巡って意見が割れているのではなく、消費税増税問題の件だということだ。

国民新党は小泉郵政改革を正していくために作られた政党である。国民新党にとって、今回の法案の内容が十分納得のいく改革では無いにせよ、成立の見通しが立った事により目的は達せられたことになる。今回の騒動を見るに、もし郵政改革法案が全く通る見通しが無かった場合には、亀井代表の意向に沿う議員の方が多かったかもしれない。

しかし、通る見込みが立ったことにより、国民新党は郵政法案が通過した後は、党の存続理由を見出していかなければならない事は避けられないのかもしれない。