2015年5月21日 のアーカイブ

朝日新聞オピニオン欄に掲載

2015年5月21日 木曜日

『政治とカネ』について取り上げた朝日新聞5月21日15面【オピニオン】に私のインタビューが掲載されました。
内容は以下のとおりです。

■自前で調達、自立して活動 元衆院議員・元小沢一郎氏秘書、石川知裕さん

 政治とカネの問題は、昔も今も政治の大テーマです。捜査機関やメディアが目を光らせるのは当然でしょう。ただ、昔と比べると問題とされる金額の桁が少なくなり、質も変わっています。小沢一郎衆院議員の秘書として政治にかかわるようになって20年近くたちますが、そう実感しますね。

 政治改革が進んだ1990年代以降、政治資金規正法が強化され、規制が厳しくなった効果でしょう。かつて秘書として経理を担当したとき、小沢事務所の古い通帳を見る機会がありましたが、寄付者の名前がでる年間100万円ぎりぎりの「90万円台」が並んでいました。名前が出る額が年5万円超になったことで、現在では寄付もすっかり少額です。

 数千万から億円単位の賄賂が動く疑獄事件は、もうあり得ないのではないか。企業はお金を出したくても出せませんよ。でも、捜査機関もメディアも追及の仕方はあまり変わっていませんね。

 補助金を受けた企業からの政治献金の問題では、西川公也・前農林水産相のケースは職務権限からして問題が大きいけれど、首相や閣僚、野党党首の献金まで大々的に問題になったのには違和感がありました。内閣支持率にさほど影響しなかったように、国民の間にも「政治家だけが悪いのか」との意識が出てきている気がします。

 私は、小沢さんの資金管理団体「陸山会」が土地を購入した際に秘書として預かった4億円の経理処理をめぐり、政治資金収支報告書虚偽記載の罪で禁錮2年執行猶予3年の有罪が確定しました。今は再起を目指して活動中ですが、二度と政治とカネで迷惑をかけることはしたくない。でも、政治にはどうしてもお金がかかります。地元の方への弔電だけで年100万円。後援会報の郵送費も1号ごとに50万円。事務所を任せる秘書の給与だって必要です。

 だからといって、政党のお金だけに頼っていいはずはない。政治家が政党幹部や官僚の言いなりにならず、自立して活動するには、やはり自前でお金を集めるべきです。企業献金がいけないというなら、個人献金を集めるほかない。個人が献金した際の所得控除を大幅に引き上げるなど、寄付のインセンティブを高める制度づくりもあわせて、この問題を考えていく必要があると思います。(聞き手はいずれも吉田貴文)

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 いしかわともひろ 73年生まれ。07年に衆院繰り上げ初当選。政治資金規正法違反の罪で二審有罪後、13年に議員辞職。